【カンボジア旅雑記 2】 一ノ瀬泰造の墓

カンボジアでは、車の免許は必要だがバイクの免許はいらない。そのせいか町はバイクで溢れている。
バイクも車も定員がなく、乗るだけ乗せる。バイクの3人乗りは当たり前で、車も荷台や、ひどいのは屋根にまで人が乗っている。
それでも最近バイクの交通法規が厳しくなったらしく、ミラーの取付とヘルメットの着用が義務付けられた。
しばしばポリスに捕まっている姿を目にした。罰金はポリスの懐に入り、その場からバイクに乗れなくなる。
どうやって帰るのか不思議である。

TUKTUKもバイクに含まれるらしく、TUKTUKに乗って郊外に行くときには、ナンバーの入ったベストを着用した正規のドライバーを選ばないと帰れな くなる恐れがある。
だが実際はベストを着たドライバーはほとんど見かけない。
北大路欣也(通称キンヤ)をちょっと強面にしたホテルのフロントにチャーターの交渉をすると、携帯電話を取出して電話をかけたところを見ると友達に連絡し たらしいのだが、なんとか翌日の午後半日チャータして貰えることになった。
一ノ瀬泰造の墓に行きたかったのだ。
道順はネットで調べていたので問題なかったが、TUKTUKドライバーMr.Bonaは墓の場所を知っているらしい。
翌日午後1:30にホテルのロビーで待ち合わせた。キンヤの友達なので、怖い人かと思っていたら、なんとも優しい面持ちをしたドライバーでひと安心。
もちろん、ヘルメット、ミラー、ベスト全部揃っていて、ポリスに止められる心配もない。

早速乗車して出発。アンコール・ワット、アンコール・トムを通り過ぎ、スラスランを右折。ネットで調べた通りの道順。
プラダック村を通過すると、赤土の泥濘の細い道で、TUKTUKでは入って行けそうにないほどだった。
「On Foot」と言ってTUKTUKを降りようとすると、「Ok!!」と言ってバウンドするように、突き進んだ。
揺れがひどく、捕まっているのが精いっぱいだったので、もう少しで看板を見落とし、通り過ぎるところだった。


そこからはTUKTUKを降りて、小さな池の上に架かる丸太を何本か渡ると小屋が見える。
事前情報では管理人がいると聞いていたが、残念ながら誰もいなかった。
小屋にある箱にお金を入れて、線香を買い、墓前に供える。
墓の前に箱があるので、お金を差し込み拝んだ。墓の周りは田園で気持のいい風景だった。
気づくとBonaさんも墓まで来ていて、小屋のハンモックで休憩していた。
TAIZOに別れを告げ、まだ行っていないマイナーな遺跡を数か所まわり、レストラン、バンテアイ・スレイでディナー。
このレストランは、TAIZOが足しげく通ったレストランである。
店の一部がTAIZO博物館になっていて、カメラを持っていたせいか、TAIZOが撮った写真が飾ってある場所に通してくれた。

昼間はTAIZOの墓参りをして、夜はTAIZOの撮った写真を見ながら、TAIZOが好んで注文したメニューを食し、
この日一日は、TAIZO DAYになった。
     Mr.Bona                  看板


  TAIZOのお墓        TAIZOが眺めてる景色