【韓国旅雑記 ソウル 1】

2010.12.28〜31

日本に一番近い国、大韓民国に行ってきた。
真冬だから仕方ないが、とても寒かった。日本では耳あてや手袋は邪魔になるだけでどんなに寒くても携帯しないのに、年末のソウルでは必需品だった。
ヒートテックのシャツを着て、ズボンの下にはタイツを履いて、ダウンのジャケットを着ても寒さで体が縮こまっていた。とはいえ、ソウルの気温は摂氏0度か ら3度。ソウルにしてはそれほどの寒さではないらしい。

  金浦空港に降り立ち、バスでミレニアム・ソウルヒルトンへ移動。チェック・インまで時間があり、昼間からホテルに併設されているカジノので時間を潰す。カ ジノに入場すると、ドリンクは飲み放題だし、軽食もフリーで、さすがバブリーなカジノ。こんなゴージャスな場所で思ったことは、もし旅行資金が乏しくなっ ても、このカジノにくれば飢え死にするこはないというプアな思いだった。昼間から大勢の人が賭博に夢中になっており、熱気でムンムンしていた。残念なこと に、その雰囲気にのまれ、ルーレットに数ゲーム参加したのみで、チェック・インの時間になると早々に引き揚げた。
ミレニアム・ソウル・ヒルト ンは明洞(ミョンドン)などの繁華街からは離れているが、ソウル駅に徒歩でいくことができて、交通の便がよい。ヒルトンだから、部屋もホテル内も清潔だ し、ホテルマンもフレンドリーでかなり気に入った。繁華街から離れているせいか、値段もそれほど高くない。
 ソウルで最初にしなければならな かったのは、T‐Moneyカードの入手だった。T‐Moneyカードとは、日本のスイカやパスモのようなカードで、これがないと交通利用が不便になる。 エコのために、1回乗車券でも紙ではなく、このカードが発券され、乗車後、カードを返却して保証金を返してもらう仕組みになっている。T‐Moneyカー ドを確保しておけば、その面倒なことを繰り返すことなく、交通機関を利用でき、使い切ってもチャージすれば永久的に使える。コンビニで購入でき、その際に チャージしてもらうと手間が省け、駅の券売機でもチャージができる。ソウルは地下鉄が発達していて、移動には地下鉄が非常に便利である。

T‐Moneyを持って、まずは三清洞(サムチョンドン)へ。
地下鉄のソウル駅から、鐘路3街で地下鉄3号線に乗り換え、安国駅で下車。




はじめての地下鉄利用なのに驚くほどスムーズ。ハングル文字が読めなくても問題ないし、ローマの地下鉄のように怖くもない。日本とあまり変わらないせい か、他国で地下鉄に乗っている実感もなかった。
儒 教の国なので、目上の人には礼を尽くし、礼儀正しい国とガイドブックに書いてあったので、無礼のないようにかなり気にしていた。が、しかし、そんなことは なかった。地下鉄では小学生ぐらいの子供がお菓子を食べ、その包み紙を平気で椅子に捨てていたし、日本よりも道徳がない部分も散見された。

安国で地図を広げ、三清洞の方向を調べていると、学生らしき男の子が、「なにか問題ありますか」と拙い日本で声をかけてくれる。聞くと大学で日本語を勉強 していて実践練習で声をかけてくれたらしいが、地理に疎いらしく、なんとも頼りない。
三清洞は昌徳宮と景福宮の間の地域で、古い街並みが残っている観光名所である。ソウルの街に慣れるためにひたすら歩きまわった。

ソ ウルでの初のディナーは、日本で調べておいた、アワビ専門店海川(ヘチョン)へ。安国駅から地下鉄3号線・6号線と乗り継ぎ漢江鎮で下車。店をみつけて、 中に入ると、かなり満員で、予約しているかと聞かれる。もちろん、予約なんてしておらず、その旨を伝えると、かなり無理して席を確保してくれた。ちょっと アワビが食べれればいいと思っていたが、無理させてしまったので、120,000ウォン(日本円で約10,000円)のコースを奮発してしまった。
ア ワビやカキやタコの刺身、アワビサラダ、アワビの煮物、アワビと野菜のバター炒め、アワビ入りのサムゲタン、アワビ入り海藻お粥などアワビ尽くしを味わっ たが、半分をすぎると「アワビはもういらない」という思いに占領されるほど。一生分のアワビを食べてしまった気がする。無理をして奮発したのに、勿体ない ことをしてしまった。

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